演目一覧
芦刈
安宅
安達原
翁
清経
国栖
関寺小町
殺生石
蝉丸
道成寺
融
羽衣
花筐
富士太鼓
船弁慶
松風
紅葉狩
山姥
熊野
養老
東国から都へ上って来た僧が、六条河原院の廃墟で休んでいると、 田子を担いだ老人が現れる。 僧が声をかけると、「この所の汐汲みだ」と答える。 「ここは海辺でもないのに汐汲みとはおかしいのでは?」と尋ねると、 「ここは昔、源融が大きな邸宅を造り、その庭に陸奥の塩竈の致景を移し、 日毎に難波の浦から海水を運ばせ、塩を焼かせた所だ」と答える。
そして「今はそれを相続する者もなく、この様に荒れ果ているのだ」と語り、 ここから見える名所をについて語り、 汀に立ち寄り汐を汲むかと思うと、その老人の姿は見えなくなってしまった。
やがて僧が旅寝をすると、 融が在りし日の優美な姿で現れ、名月のもと昔を偲んで舞を舞い、
夜明けとともにその姿は月の都へと消えていった。